傘がない

傘がない。本当はあったはずなんだが、無い。見かけなくなってもう数か月が経つ。玄関に置いてあるはずだった。今あるのは破れた傘。差すと雨漏りがするので本降りの日は使えない。まともな方の傘が見当たらないので困る。もう何か月もの間見つからないので買えばいいだろう。とも思うが、きっと買ったとたんに失くしたはずの傘が見つかったりすると癪に障るので我慢して買わないようにしている。自分でも無駄な我慢をしているなと思うが、意地でも我慢したい。
「あったはず」と最初に書いた。「あった」のだ。
人は20歳過ぎると一日に10万個の脳細胞が死滅しているという。私の脳は60歳半ばを迎え、これまでに約15億個の脳細胞が死滅したことになる。歳を取ってオツムがアレになったことで記憶もいろいろアレになり、本当に傘があったのかと改めて問いただされると「あった」と断言に躊躇するが、「あった」のだ。
先日は洗濯物を入れた籠で、張って間もない障子紙を破いてしまって落ち込んでいたら、翌朝、破れていなかったということがあった。破いてしまった夢を見たのを、実際に破いてしまったと思い込んでいただけのことだったのだ。とにかくオツムがアレだから記憶の綾の妙というか思い込みが頻繁に起こるようになる。
だから雨漏りのしない傘は本当は無かったんじゃないかと問い詰められると「あったんだってばッ」と自信をもって断言できるだけの強固な記憶力がかなり衰退している自覚があるので、決して断言はしないが、「あった」。と私は言いたい。
去年自治会でいろいろドサクサしている間に失くしたのではないかと思う。ちなみに自治会で失くしたのは傘だけではない。竹用の鋸も無くした。

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