カップ酒コップ酒

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 冷蔵庫の奥の隅っこでワンカップ大関が一個眠っていた。随分前にもらったものだ。数週間とか数か月という生易しいものではない。数年は経っているはずだ。独り暮らしの家にある冷蔵庫だ。冷凍室と冷蔵室に分かれているだけのサイズである。この程度の空間に、数年という単位で人目に触れられることなく、気にも留められることなく、独り寂しく、狭い部屋の片隅でひっそりと暮らしていたのかと思うと切なくなる。同じ独り暮らしとして同情の念を禁じ得ない。彼女(いつの間にか彼女になっている)をそうさせたのはほかならぬ私である。罪作りなことをしてしまった。寂しい思いをさせてしまった。ごめんね、と一声かけ、そっと手に取る。彼女の体は冷たくなっていた。潤んだ眼で寒い思いをさせてしまったね・・・
 茶番もここまで来るとうんざりするのでこの辺でやめておく。
 寒い日に冷えたワンカップを飲むのはいかがなものかと思う。こないだから始まった鼻炎と腰痛はまだ続いている。昨日になって口内炎まで出てきた。やっぱ風邪でもひいたのかな。こんな時は玉子酒。玉子酒で風邪が治ったことはない。ただ不味いだけで折角の酒が勿体ない。ところでワンカップ。冷えていても温めてもこの容器に入っていればカップ酒だが他のガラス容器に入れればコップ酒になる。日本語はめんどくさい。きっと賞味期限とか消費期限とかあったかもしれないが、気にせずに飲んでしまった。


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