石塚亮 よしなしごと 心の風景          

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zoom RSS 径の怪

<<   作成日時 : 2016/07/29 16:56   >>

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目が覚めた途端にクマゼミの大合唱が鼓膜に突き刺さる。久しぶりに朝から青空が広がっていた。
朝飯前に、昨日とほぼ同じコースを自転車散歩。一部しばらく通っていなかった道を選んで走ってみたらとんでもないことになっていた。
明海(あけみ)工業団地を県道2号線が走っている。トラックや通勤の車がひっきりなしに通っており、自転車も通れる広い歩道が整備されているものの、自転車で走るには車両の騒音がひどくてあまり快適とは言えない。その脇に老津・大崎との遮断緑地があり、緑地の中を通る木洩れ日の射す径(こみち)があるのを思い出し、懐かしい思いで走ろうと入ってみたら、暗く鬱蒼とした中、真っ直ぐに伸びる道は枯葉が積もり、踏み跡が全く無い。人が通ったという痕跡・残痕が全くない。にも拘らず路面には雑草がほとんど生えていない。ちゃんと道としての存在を示している。入った途端に後悔したが、振り返るのが怖い。引き返す勇気もなく恐る恐る進むが、言いようのない恐怖感に襲われながら自転車を漕ぐ。
背後から何かに圧迫される気配を感じる。途中、直径10センチ程度の倒木が径を塞いでいた。この倒木を超える際に思い切って振り返ると何もなかった。
なにかの気配があるのに何も見えない故の得体の知れない恐怖感。
いい歳してと思われるかもしれないが、この径はやばい。
どんな鬱蒼とした暗い道でもこんなに本気で怖いと思った事はない。こんな思いをしたのは初めてだ。せいぜい300mか400メートルの径だが、径のギョウニンベンをリッシンベンに変えた方がいいくらい。何というか心霊スポットと言うのはこういう恐怖感だろうか。
鬱蒼と茂る木々の向こうに走る車の騒音とクマゼミの大合唱だけが聞こえてくる。真っ直ぐに伸びた径だが、せいぜい数十メートル先が、枯草の積もった路面と鬱蒼とした繁みの陰が深い藍色と緑が混然としていて見通しきれない。後ろを振り向くことも出来ず前方を見通すことも出来ず、ただ目先を凝視して漕ぎ進むしかない。
数分後、ようやくこの径を抜けたとき、喉がからからに乾き、全身から汗が流れ始めた。

この径は二度と通らないことにする。


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