おねえちゃんを愛でる

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駐車場の脇を流れる柳生運河の桜並木は、お花見散歩をする人の数が多く、春休みと云う事もあって、親子連れがベンチで弁当を食べている光景も見られた平日の4月2日は薄曇りで、暖かくはないが寒くもなく、昼過ぎ頃から射しはじめた陽を受け、桜の花が時々風に揺れ、散歩する人たちの目を楽しませていた。
巡回中ではあるけれど、私もついつい並木の風景に目が向いてしまう。駐車場の4階から見下ろす桜並木は、遊歩道から見上げる桜より花の密度が濃く、運河の深い緑と薄紅色の並木が帯のように長く続いて霞のかかった空に溶け込んでいく。
花の密集した隙間に、散策する人影がちらちらと見える。
並木の下を歩く人たちのざわざわとした人の音が微かに聞こえる。
ちらちら見える人影の中に時々若い女性の姿も見える。どういうわけか人影は人影として年齢だとか男女の区別をつけられるほどしっかりとは見えていないのに、若い女性だけは若い女性として、他の人影との区別ができてしまうのである。老眼、乱視をもってしても若い女性の区別だけはこの桜並木に限り、見分けられるのである。
不思議なこともあるものだ。

そして、ついつい階下まで下りてしまって、みんなが桜を愛でている最中に、私はおねえちゃんを愛でるのであった。

















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