みんなでワイワイもいいし独りでこっそりもいい

 台風5号は、暑熱と湿気を置き土産に遥か南の太平洋上を通り過ぎて行った。お陰様で巡回中、地震でもないのに景色が揺れたりぐるぐる回ったりした。
 今年に入って人と食事をする機会が増えた。自治会の仕事をするようになり、人との付き合いが増えたから当然そうなる。役員同士で昼飯を食いに行くこともあれば、ほとんど知らない顔ばかりの会食に付き合ったりすることもある。
 30年近くもの間、外食もしなかったし、他人と食事をすることもなかった。両親が亡くなり、独り者になってからはますます他人との付き合いは絶えていた。ごくまれに気まぐれで独り喫茶店でコーヒーを飲む以外は全て自宅で、いわゆる孤食である。性格なのかもしれないが、子供の頃から独りでいることが決して嫌いではなかった。だから独りで食事をするときも、母が亡くなった時期以外は寂しいとか味気ないなどと感じたことがない。独りは良い。気まま、自分のペースで食える。美味いものは美味いと思えるし、不味いものは当然まずい。独りで食うことが寂しいとか侘しいと思ったことがない。孤食が社会問題になっているが、まあそういう人もいるが、独り暮らしで独りで食う人をすべて孤食、孤独などと負のイメージを付けられているが、中には「おひとりさま」を楽しんでいる人もいるという認識も必要ではないか。どうも余計なお節介をしたがる人がいて、自分たちと違う物差しを持つ人をひとくくりにしてレッテルを貼りたがる。レッテルを貼るとマイノリティーとして扱われ変に同情したり憐れみ、要らぬ気遣いしたりする。そしていろいろな言葉を駆使してオブラートに包んだ言い方をするが、多数という優位に立つ者の自惚れによる親切の押し付けが行われたりすることもないではない。が、その話をし始めると私の拙い脳ミソの働きは限界を超えてしまうのでこれでやめておく。
 とにかく「おひとりさまがいい」。という人がいるという事実を踏まえて、私もその一人であるのだが、この数カ月、他人との食事に意外にも苦痛を感じない。「なんだか嫌な奴だな」と思える相手でなければ、だれとでも一緒に食事をするのはそれはそれで楽しいし、家で独りで食うのを楽しむことができるものなのだ。
 やっぱり私は独りでもいい。


この記事へのコメント

この記事へのトラックバック