物憂げなひと時

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紫、群青、蘇芳の蒼暗な陰がたゆたう部屋に、橙色に染まった黄昏射す。
こういう書き方をすると物憂げな話を期待するところだが。。。
塗装の剥げたテーブルにひびの入ったマグカップを置き、一滴一滴を惜しむようにトリスを注ぐと、「さてと・・・」と、揉み手をしながらスルメイカを裂き口に入れる。
カチカチに乾いたイカをかじりながらマグカップを口に運ぶ。錆ついたような匂い(私が勝手にそう感じている味なのでトリス通の人、怒らないでね)のトリスとスルメイカの匂いが、旨味となって口の中で広がる。
干しイカの硬さにヨダレが溢れる。
黄昏色の部屋で、薄汚れたシャツに色落ちしたステテコを穿いた初老の男がひびの入ったマグカップでウィスキーを飲みながらヨダレまみれで干しイカをかじる姿。
こんな恰好が似合うのは故伊藤雄之助か私かホームレスか。的な。
いいね。
その情景はまるで乞食の宴会。
しかし日本人はこのような状況を「侘び寂び」という美意識があるのはとても便利だ。

伊藤雄之助か・・・椿三十郎での家老役が良かったな。




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