イッパシ
空き缶を一杯に詰め込んだゴミ袋を荷台にくくりつけた自転車を押して歩く年老いたホームレスを、ビニール袋を詰めたタモ網を後生大事に持ち顔色をうかがいながら後ろからチョコチョコと付いていく若いホームレス。
巡回中、春先から夏にかけてこの2人の姿をよく見かけたのだが最近見なくなった。
西風の吹き始めた運河沿いの並木道。久しぶりに姿を現したのは若いホームレス一人。
相変わらず所々擦り切れ黄ばんだ長袖のTシャツに短パン、左手にビニール袋を詰め込んだタモ網を左手に持ち、秋の日を受けてTシャツ越しに男の筋肉質の体形が映し出されている。くわえ煙草で硬く丸まった桜の葉が舞い落ちる道路の真ん中を闊歩するこの若いホームレスの姿がなんだか逞しく、自信に満ちているように見えた。
う~ん、これはイッパシのホームレスとして自立したってことなのか。
私もイッパシの偏屈爺として自立せにゃあいかんな。
イッパシは大事だな、ヤッパシ。
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